大念珠について

制作経緯

奇妙につながる運命の糸に導かれ、樹齢2000年の巨木による大念珠が完成。

それが起きたのは、1999年7月12日の昼下がりでした。

とある山寺の境内で奉仕作業をしている最中、ふと視線を向けた先に、切り株から二匹の狐が顔を出していました。こちらの様子をうかがうように、交互に顔を出す二匹の狐。その鋭いまなざしで見つめられた時、幼少時代の悪夢がふっと頭に浮かんできたのです。

私の生まれは愛知県小坂井町。幼少の頃は、祖母におぶられて近所の五社稲荷へとよく連れていかれました。
境内には狐の像が立ち並んでおり、子どもながらにとても恐ろしい場所だと感じていた記憶が今でも残っています。
その五社稲荷への恐怖感からでしょうか、幼少時代には、頻繁に「天空一面に広がる無数の大きな玉の夢」を見ていました。二匹の狐を見た瞬間、そんな幼少時代の記憶がよみがえってきたのです。

40年以上も前に見た悪夢を今になって思い出す。このことが不思議でならなかった私は、「これは何かの啓示かもしれない」と捉えたのです。

「狐は神の使いであり、これは神様のお示しではないのか」と考えた私は、「よし! 神様のお示しであるならば、あの夢のような大きな玉の数珠を造り、それを平和のために各地へ奉納してやろうじゃないか!」。自然とそんな使命感に駆られて動き出したのでした。

周りからの反対意見にも耳を貸さず、自らが感じた啓示に従い、業者に大木を探すように依頼。すると愛知県飛島村に、樹齢二千年の巨木が保管されていることが判明したのです。急いで見に行くと、そこには圧倒的な存在感を放つ山のように大きな原木が横たわっていました。

「そら見ろ、やっぱりこれは何かにやらされている!」

私のために原木が用意されていたとしか思えなかった私は、恐ろしいほどの因縁を感じ、後先も考えず即断で原木を購入しました。

「これを数珠にしてやれば、木の御霊も浮かばれるに違いない。
ただ、私にそんな作業が出来るのだろうか。」
珠を加工する経験もなく、大変な苦労があることは覚悟の上でしたが、四苦八苦しながら自ら加工を続けること7年間。2006年までに、大小12本の大念珠を完成させるに至ったのです。

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